2027年まで契約更新の長谷部誠、来季末での引退は「決定事項ではない」
フランクフルトの長谷部誠。写真:徳原隆元/(C)Takamoto TOKUHARA
まず選手として1年間延長。その後の選手生活は改めて話し合う。契約上、日本での“現役復帰”もあり得る?
ドイツ・ブンデスリーガのアイントラハト・フランクフルトは2月18日、クラブ公式サイトで、長谷部誠と2022-23シーズンまでの選手契約延長、さらに引退した場合の2027年までのコーチ契約を結んだと発表した。ただし「2022-23シーズン限りで現役引退する」という一部報道について、長谷部は自身のインスタグラム(@makoto_hasebe_official)で否定。「ちなみに選手として2023年で引退するという事は決定事項ではなく、また来年の春頃にクラブと話し合って決める事になっています」と明かしている。
38歳の長谷部は今季これまで19試合に出場。オリバー・グラスナー監督就任に伴い、スタイルが転換されるなか、その考えや狙いをピッチに落とし込んでいく重要な役割を担ってきた。
長谷部はまず2022-23シーズンまで選手契約を延長。さらに引退した際、2027年までの契約も結んだという。決して2022-23シーズンでの現役引退発表ではないと強調している。
実際来季以降は長谷部自身、そしてクラブも、選手キャリアがどうなるかは分からない“未知の領域”と言える。コロナ禍の影響は続き、クラブがどのような道を歩んでいくか分からず、長谷部の経験や力が必要とされていくことも十分考えられる。加えて欧州第3層のカップ戦であるUEFAカンファレンスリーグもスタートし、そうした欧州カップ戦への出場可否もまた関係してくるだろう。
長谷部はクラブを通じて、次のようにコメントしている。
「フランクフルトはここ数年間の私の故郷であり、アイントラハトは私のクラブです。この8年間、私たちはともに多くのことを成し遂げ経験してきました。この旅がこれからも続くことを嬉しく思います」
長谷部はここ数か月、現役引退後を見据えたドイツサッカー連盟が行う『Players Pathway』にも参加。指導者講習などにも参加し、一つのロールモデルにもなっている。
フランクフルトのマルクス・クレッシュ・スポーツダイレクターは今回の契約について、次のように喜びを語っている。
「マコト・ハセベは絶対的なプロフェッショナルであり、この年齢でも強いパフォーマンスを見ています。人格者として、特に若い選手にとっては非常に重要な存在です。 マコトは戦略家であり、優れたキャラクターを有し、チームを落ち着かせられる存在です。誠がロールモデル、重要なコンタクトパーソンとして、長期的に私たちとともにあり続けること、彼が初めてコーチとしての経験を積む機会を提供できることは、我々にとって重要なことです」
フランクフルトが将来のクラブの在り方を見据えて結んだ契約ということだ。こうした人材への投資も、ドイツは進んでいる。
Jリーグでは浦和レッズでプレーし、過去には常に彼への門戸を開いているとフロントスタッフも口にしていた。ただ長谷部が日本サッカー界につながることは……もう少し先か。あるいは契約上は、日本での“現役復帰”もあり得るか!?
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[文:サカノワ編集グループ]