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開幕4戦未勝利。神戸の酒井高徳が鳴らした警鐘「『運だ、運だ』と言っていて、いつチームの成長があるのか」

神戸の酒井高徳。写真:早草紀子/(C)Noriko HAYAKUSA

決定的なチャンスはあっただけに、ついていなかったのでは? という問いに対し――。

[J1 10節] 横浜FM 2-0 神戸/2022年3月2日19:30/日産スタジアム

 ヴィッセル神戸が横浜F・マリノスに0-2で敗れ、開幕から2分2敗とJ1リーグ未勝利が続いている。神戸の酒井高徳が試合後、オンラインの取材に応じて、現在の状況に警鐘を鳴らした。

 決定的なチャンスは作れていた。運がなかったとも言えるが、勝てなかった要因をどう捉えるか。その問い、酒井は次のように答えた。

「僕はあまり、運があったとか、ついていなかったと試合後に言うのは好きではありません。2失点したのは事実で、ゼロ点(ノーゴール)だったのも事実。そこに目を向けず、『運だ、運だ』と言っていて、いつチームの成長があるのかなと思います。

 開幕から2失点の試合が3回。守備陣としてはありえない数字で、4バックの一員として、早急に解決しなければいけない問題だと思っています。浦和戦(△2-2)に続き、セットプレーから流れを持って行かれたところは、絶対に反省しなければいけません。試合終了間際の失点も、0-1で負けているからと言って、チームのバランスが崩れるのはどうかと思います」

 連戦は続き、この敗戦をひきずってはいけない。そうしたなかでよく聞くフレーズが、切り替えだ、前を向こう、このまま続けることが大切――。無論それはそれで時に大切なのだが、酒井は一石を投じる。

「もちろん、いろんな選手の考えがあると思いますが、解決への一番の近道は、チームでやらなければいけないということ。『次、次』とか『ポジティブに』という言葉はよく聞きますが、ではどこでしっかり結果に向き合うのですか? と僕は自分自身にもチームにも問いたいところはあります。

 点が取れなかったことに関して、やはり攻撃の選手が各々考えるべきだと思います。守備の人間としては2失点していて、どれだけ真摯に受け止め反省するのか。一人ひとりがもう一度真剣に考えなければいけないタイミングだと感じています」

 選手の顔ぶれも変わったなか、守備面で昨季と比べ、どのようなことが上手くいっていないと感じるのか。その点について、酒井は何より「2失点が3試合」という現実を受け止める。 

「もちろん良いところもあり、全てを否定するわけではありません。プレッシングに行くなか一人二人と連動できなかった部分、人に強く行かなければいけない部分、細かいところで少しずつダメージが蓄積されている印象はあります。

 もちろん試合ごとに良くなっている部分もあります。2失点した試合が3試合あるのは後ろの問題もあり、チームとしての守備の問題もあるのは一目瞭然だと思います。

 日頃の積み重ねが良いふうにも悪いふうにも出てきます。みんな一生懸命に取り組んでいますが、守備でも最後の一歩や寄せで、つき詰められているのか自問自答して見直していきたいです」

 そして改めて、選手個々が今こそ自分自身と徹底的に向き合い、チームへと還元していくべきではないかと強調していた。

「ポジティブでいるのはすごく大切ですが、自己批判と言いますか、自分自身を戒めるのは選手にとって大切なことだと思います。自分はそのように生きてきたのでそれを続けていきます。気になったこと、話さなければいけないことは、ボランチを含め守備的な選手には話して、解決しなければいけないと思います」

 そのようにロシア・ワールドカップ(W杯)日本代表の一員でもある酒井は、厳しい言葉を、自分自身とチームに向けていた。

 神戸は3月6日、アウェーでサンフレッチェ広島と対戦する。

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[文:サカノワ編集グループ]

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