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【大宮】原博実フットボール本部長、喫緊の補強は考えず「力を引き出せると確信している」。千葉戦での一戦必勝を期す

大宮のフットボール本部長に就任した原博実氏(左)。Ⓒ1998 N.O.ARDIJA

就任記者会見でチームの現状分析、そして方針を語る。

 J2リーグ大宮アルディージャのフットボール本部長に就任した原博実氏が4月15日、オンラインによる就任記者会見を行い、自身が感じ取っているチームの現状とともに今後の方針などを語った。

 大宮は4月9日のヴァンフォーレ甲府戦を1-3で落とし、これでリーグ3分6敗と開幕から9試合勝利なし。霜田正浩監督の進退問題が必然と浮上するなかで、佐野秀彦社長は原博実と会いアルディージャ全体の現場責任者となる「フットボール本部長」就任を打診。12日の就任決定に至った。

 原氏は「一人ひとり持っている能力、チームの持っているポテンシャルは皆さんがご存じのように、こんなものではないと思っています」と切り出して、大宮に加わってまず感じたことを伝えたという。

「火曜日にここに来た時から、選手だけでなく、監督、コーチングスタッフ、そして強化部のスタッフ全員の前で、『いま自分ができることを本当に全力でやっていますか』と尋ねました。『やっています』と言う人もいるかもしれませんが、少なくてもピッチ上ではその姿が見られない。ではどうするか? 監督がやってくれる、あいつがやってくれれば、ボールがくれば――。そうではなく、ボールが来なければ呼び込まなければいけない。他の人が戦っていないならば自分が戦っている姿勢を見せなければいけない。そこを今日から変えていこうと伝えました」

 そしてこの状況を招いたのは、誰かではなく、自分の責任であると、スタッフまで一人ひとりが認識するように呼びかけた。

「この状況になったのは誰か一人ではなく、全員の責任だと思っています。それを変えられるのは自分たち一人ひとりでしかないと思っています。今日も練習前に時間をいただいて、『少しずつでも変えてきたものを表現するのは、明日のNACK5スタジアムのピッチ。いろいろやってきたけれども結局出せなかった、ではなくて、明日から変えていく。明日のスタジアムで持っている力を、組み合わなかった歯車を変えていく。ピッチで出さなければ意味がない』と伝え、練習を見させてもらいました」

 決して突然変わるものではないかもしれない。しかし、何かが変わった、それを結果で示す。そのように、まず16日のジェフユナイテッド千葉戦での“一戦必勝”を期していた。

「選手たちも、スタッフも、変わろうとしている意識を感じます。決して簡単な道のりではないと思いますが、持っている選手たちのポテンシャルを見たところ、もっともっと自分の力やチームの力を引き出せると確信しました。そこに向けて全力を尽くし、この大宮アルディージャを強くしていただきたい、より多く愛されるチームにしていきたいと思っています」

 霜田監督とも時間をかけて話し合いを行った。また現在は移籍マーケットが閉まっていて、フリートランスファーで獲得するにもリスクがあるため、補強についてはそこまで積極的ではないという考えを示した。また、DAZNの人気コンテンツ『Jリーグジャッジメント』の出演も、今回の就任に伴い降板することになったそうだ。

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[取材・文:塚越始]

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