日本代表初ゴールの久保建英、ガーナ戦翌日「ビッグゲームになった」。自身の掲げたテーマは「スピード」
ガーナ戦で国際Aマッチ初ゴールを決めた久保建英。写真:早草紀子/(C)Noriko HAYAKUSA
14日、大阪でチュニジア代表と対戦へ。
[キリンカップ] 日本代表 4–1 ガーナ代表/2022年6月10日18:55/ノエビアスタジアム神戸
日本代表のMF久保建英(RCDマジョルカ→レアル・マドリード)が国際Aマッチ初ゴールを決めたガーナ代表戦翌日の6月11日、改めて周囲の反応や心境を語るとともに、14日のチュニジア戦への抱負などを語った。
今回の6月シリーズに突入したパラグアイ戦では途中出場から思うように結果を残せず、「代表に帰ってきて一旦フラットな状態になり、そこで見えた自分の立ち位置に対する焦りはありました」と明かした。そしてブラジル戦では出場機会を得られず「めちゃくちゃキツかったです」と現実を受け止めた。
そうしたなか、このガーナ戦で先発のチャンスが巡ってきた。そこで国際Aマッチ17試合目で初ゴールを記録。「ビッグゲームになったのでは?」という問いに、4日に21歳の誕生日を迎えたレフティは次のように語った。
「僕のなかでは毎試合100パーセントの気持ちで、それこそ代表では試合数も限られ、いつ最後の試合になってもいいというつもりでやっています。自分の中ではビッグゲームになりました」
また、前半には直接フリーキックのチャンスを得たが、大きくクロスバーの上を越えたシーンがあった。カタール・ワールドカップ(W杯)本番を見据えると、ベスト16入りした2010年の南アフリカW杯での本田圭佑と遠藤保仁をはじめFKのキッカーは貴重な得点源でありキーマンになり得る。それだけにキックのパワーと精度を備えた久保への期待も掛かる。
「フリーキックはいい感じには仕上がってきていて、昨日はもったいなかったと思っています。ただ言い訳になってしまいそうですが、最近、壁が近くに設定されることが多い。昨日は審判の11歩目がなくて、それでも上を越さなければと変に力んで、いつも通りのキックができませんでした。ちょうどいい距離だったので後ろに置きたくなくて、そこで自分のキックができなかった感じでした」
また「フィジカル」についても質問が出た。フィジカル強化をしたうえでの選手像、あるいはまた異なる選手像を思い描いているのか。
その問いに、久保は頷いて答えた。
「フィジカルは鍛えていますが、昨日もほとんどがファウルでした。僕の変なイメージがついていると思いますし、そこで『フィジカル』と言われても、ファウルはファウル。自分の意図した持ち方をした結果や自分の判断ミスではありませんでした。フィジカル面では昨日のガーナ戦でもやれていました。今季も(RCDマジョルカでの)リーグ戦でフィジカル勝負で完全に持っていかれたことはほとんどありませんでした」
そのうえで「フィジカル」よりも「スピード」がテーマになるとも語った。
「どちらかと言うと、自分が気にしているのはスピードのほう。もう少しスピードがほしいなと思っています」
むしろ必要なのは瞬発的などスピードを増すためのフィジカル。21歳……そして新シーズンへ、久保がさらなる進化形を追い求めていく。
日本代表はこのあと14日に6月シリーズの締めくくりとして、ガーナに続きカタールW杯代表国であるチュニジア代表とパナソニックスタジアム吹田にて、キリンカップ決勝で対戦する。
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