チュニジアのサポーターが二度ピッチ乱入。日本代表戦、優勝セレモニー後にも…
天を仰ぐ吉田麻也。歓喜するチュニジアの選手たちの中には、サポーターの姿が……。写真:早草紀子/(C)Noriko HAYAKUSA
ゴールへ突進、スタッフに取り押さえられる。
[キリンカップ決勝] 日本代表 0–3 チュニジア代表/2022年6月14日18:55/パナソニックスタジアム吹田
キリンカップサッカー2022決勝、日本代表はチュニジア代表に0-3で敗れて準優勝に終わった。
この試合、チュニジアのサポーターがピッチに乱入する騒動が起きた。しかも試合中と優勝セレモニー後と二度あった。
最初はチュニジアの2-0のリードで迎えた90+3分、トドメの3点目を奪った直後だ。高い位置まで持ち上がった吉田麻也の縦パスがインターセプトされ、そのまま持ち込まれる。するとボールを奪いに行った吉田もかわされ、豪快に3点目を決められてしまった。
チュニジアの選手たちはゴール裏の一角を埋めたサポーターのもとへ駆け寄る。するとスタンドから飛び降りて、この選手たちの歓喜の輪に加わったチュニジアサポーターが現れたのだ。
まさかの行動にスタジアムのスタッフも一瞬呆気にとられたが、しばらくして、複数人でその男を捕えた。
しかし、これだけでは終わらなかった。
試合後の優勝セレモニーのあと、すでに多くの観客が会場をあとにしていたが……。選手たちが再びチュニジアサポーターのいるゴール裏へトロフィーを掲げて向かうと、先ほどの騒動もあったため選手たちはスタッフに静止される。それでも一部の選手は振り切り、大阪まで駆け付けたファンのいるスタンドに、ユニフォームを投げ入れていった。
と、その選手とサポーターのやりとりに気をとられていたところ、まさかバックスタンド付近からチュニジア国旗を掲げた男がピッチに降りて駆け出した。その男はスタッフに捕まりそうになると全速力で走り、自らそのままゴールイン。そこで複数人のスタッフに取り押さえられた。
欧州の一部クラブでは今季、全日程が終わったというラストゲームの試合終了の瞬間、ファンがピッチに雪崩れ込む光景が相次いだ。劇的残留を決めたVfBシュツットガルトの遠藤航ももみくちゃにされたシーンは記憶に新しい。
“流行”のようになってきているものの、そのあとのセレモニーが遅れたり、中止されたり、警察・裁判沙汰になったりと、基本的には主催者によって認められていない不法行為である。単なる自分本位の行動だ。
パナスタではファンが雪崩れ込むようなことはなかった。ただ今後、スタジアムの形状によっては、アウェーサポーターに対して何かしらの対策も必要になってきそうだ。
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