問題の延期試合、名古屋「声出し応援可」に。川崎「公正かつ厳格な裁定を求めてきた」「非常に残念」
川崎フロンターレのエンブレム。(C)SAKANOWA
「川崎フロンターレは、これからもフットボールに真摯に向き合い、目標であるリーグタイトルの獲得に向けて、応援してくださるすべての皆様と共に戦ってまいります」
名古屋グランパスが結果的に自主的な判断で中止・延期したことでJリーグから200万円の罰金を科された川崎フロンターレ戦だが、改めて設定された9月14日の試合は「声出し応援可(声出し応援エリア設置)」で行われることになった。7月開催予定時は週末に組まれていて声出し不可だった。8月30日の理事会後にこの件について説明したJリーグだが、この“声出し応援”の変更は問題ないと見解を示した。
一方、コロナの影響でベンチ入りメンバー5人のうちGK3人というスクランブル態勢で2試合を行っている川崎は、8月30日、名古屋に対する処分決定を受けて、「名古屋戦の中止に関するJリーグの裁定について」と題し、公式サイトで次のように声明を発表した。
「川崎フロンターレは、7月16日(土)に新型コロナウイルス感染症の影響により中止となりました、2022明治安田生命J1リーグ 第22節・名古屋グランパス戦に関して、Jリーグより裁定結果の通知を受けました。
クラブでは、本件発生からJリーグに対して、中止の判断に至った経緯、事象についての説明と公正かつ厳格な裁定を求めてまいりました。
今回の事案に関して、あらためて公式試合がこのような形で中止となってしまったことを非常に残念に思っております。
また、試合を楽しみにしていた、そして来場を予定されていた多くのファン、サポーターの皆様にご迷惑、ご心配をおかけしたことに関して、大変申し訳なく感じております。
川崎フロンターレは、これからもフットボールに真摯に向き合い、目標であるリーグタイトルの獲得に向けて、応援してくださるすべての皆様と共に戦ってまいります。
株式会社川崎フロンターレ 代表取締役社長 吉田 明宏」
今回のJリーグの発表によると、名古屋は7月の川崎戦、新型コロナウイルス感染症の陽性認定と濃厚接触者に加え、ケガ人を含め、エントリー人数(控えGK1人を含む13人以上)に足りなかったと報告していたそうだ。
Jリーグは今季、コロナ禍が続くなか、できる限り試合開催に向けて努力するように各クラブに方針を伝えている。本来2種(ユース)の選手も登録するなどして試合を成立すべきというスタンスが示されてきたが、現実的にはクラブと管轄保健所の話し合いで「チーム活動中止→試合中止・延期」となるケースが相次いでおり、性善説に立ったルール運用の難しさも浮き彫りになっている。
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