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【甲府】天皇杯優勝した場合、ACL出場はスタジアム探しから? アジア基準を満たせず

取材に応じた甲府の佐久間悟社長。(C)SAKANOWA

2018年には柏の基準外のスタジアムが認められた事例も。

[天皇杯 決勝] 甲府 – 広島/2022年10月16日14:00/日産スタジアム

 ヴァンフォーレ甲府の佐久間悟社長が10月12日、天皇杯決勝・サンフレッチェ広島戦を前に記者会見を行い、「長いクラブの歴史の中で初の決勝進出。まさに夢の世界に進むことができました」「新しい歴史を作れるチャンスだと捉えています」と、“あと1勝=優勝”への思いを語った。

 佐久間社長は選手に加え、スタッフを含め優秀な人材を育ててていることが甲府の強みであり、「チームは日本一を目指しているが、スタッフは世界一。離職率も低いです」と語った。選手では、カタール・ワールドカップ(W杯)でも日本代表のエース級として期待される伊東純也、今回の決勝で対戦するサンフレッチェ広島のキャプテン佐々木翔、さらには名古屋グランパスでブレイクした稲垣祥ら、個性とストロングポイントのある代表クラスのタレントを数々輩出してきた。さらに、スタッフも優秀だと自負。そうした「人」を育てる、大切にするというスタンスが、この天皇杯決勝の快進撃にもつながったと見ている。

 また、天皇杯で優勝したチームには、ACL(AFCアジアチャンピオンズリーグ)の出場権が与えられる。

 来季J2で戦うことが確定している甲府だが、ACLに出場するとなると、非常に厳しいスケジュールを余儀なくされる。また、現在のホームスタジアムであるJITリサイクルインクスタジアムは、ACL基準を満たしていない。

 佐久間社長は辞退せず出場したい意向だが、「まずスタジアムを探すところから始めなければならない」など、様々な難題が待っていると明かした。

 もちろん“優勝してから”になり、ACL開催も来年の夏と先である。また、2018年の柏レイソルのホームスタジアムも同基準を満たしていなかったものの、利用が認められたという例もある。当時からよりルールがより厳格化されているのも事実だが、AFCと対応を協議する余地はありそうだ。

 人と人の絆がつなぎ、辿り着いた今回の天皇杯決勝。さらに、その先の世界へ――。いずれにせよ、山梨県ではスタジアム計画が頓挫してしまっているが、そういったJ1であり、アジアや世界基準のスタジアムが甲府にも求められているのは紛れもない事実だ。

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