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【磐田】ファビアン・ゴンザレス、当初タイのラーチャンブリーが獲得発表。水際対策期間、新たに契約か

ジュビロ磐田のサポーター。写真:徳原隆元/(C)Takamoto TOKUHARA

その後、“取引失敗”とも伝えられていたが――。

 J1リーグのジュビロ磐田は10月19日、コロンビア人FWファビアン・ゴンザレス(Fabian Gonzalez)を巡る契約違反で、国際サッカー連盟(FIFA)から、2023シーズンの全カテゴリーにおける二度の移籍期間の補強禁止、ファビアン・ゴンザレスの4か月出場禁止とタイ・クラブへの約740万円の支払いと、厳しい処分を受けたと明らかにしたうえで、これを不服としてスポーツ仲裁裁判所(CAS)に上訴したと発表した。

 磐田はタイのクラブ名を公表していないが、タイ1部のラーチャブリーFCと見られる。

『ゴール・タイ版』によると、ラーチャブリーFCは2020年11月24日、ファビアン・ゴンザレスの獲得を発表している。新型コロナウイルス対策のための14日間の待期期間を経て、チームに合流する予定と報じていた。

 しかし1月6日、同メディアはファビアン・ゴンザレスの「取引が失敗」に終わったと報道。そのためクラブはタイの移籍期間のタイムリミットぎりぎりのタイミングで、フランス人FWシモン・ディアを獲得したと発表した。

 一方、磐田は1月15日、ファビアン・ゴンザレスの加入を正式に発表。ただし政府の水際対策により、入国は4月10日となった。

 今回のFIFAの紛争解決室(DRC)の発表では、ファビアン・ゴンザレスはすでにタイのクラブと契約を締結していたが、その状態で、磐田と新たな契約を結んでいたことになる。

 ただし磐田はファビアン・ゴンザレスがタイのクラブと契約していた事実を認識していなかったと主張。契約の存在にかかわらず選手を引き抜いた事実は存在しないとして不服を申立て、10月19日にスポーツ仲裁裁判所(CAS)へ上訴した。

 クラブは「当リリースに記載されていないご質問につきましては、スポーツ仲裁裁判所(CAS)における審理に影響を及ぼす可能性がございますので、回答を控えさせていただきます。何卒ご了承ください」とコメントしている。

 ラーチャブリーFCは現在、タイ1部リーグ6勝2分1敗の勝点20で4位につけている。 

 磐田に対し、FIFAの紛争解決室(DRC)は次のような処分を下している。

●ファビアン・ゴンザレスに対し、タイのクラブへの約5万ドル(約740万円)の賠償金の支払命令。磐田は支払義務を選手と連帯して負う。

●ファビアン・ゴンザレスに対するスポーツ制裁として、4か月間の公式戦出場停止処分。

●磐田に対するスポーツ制裁として、今後2回の登録期間(2023年第1および第2登録期間)における新規選手登録の禁止処分。トップチームを含め、全ての年齢カテゴリーの男子のチームが対象。ただしクラブ所属選手の登録区分変更(例:ユースチームからトップチームへの昇格)、期限付移籍中の選手が移籍期間満了に伴いクラブに復帰する場合などは制裁の対象外。

※U-18、U-15、ジュビロSS、サッカースクールで、2023年度に新規入団する新高校1年生、新中学1年生、新小学5年生および新小学6年生は、2023年1月から2023年12月までの間、日本サッカー協会(JFA)への登録が必要となる大会・活動への参加が認められない(2022年に当クラブ登録済の選手は除く)。

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