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大谷翔平にチクるぞ! 水原一平氏に迫った3度のピンチとは!?

大谷翔平(左)と水原一平氏(右)。(Photo by Meg Oliphant/Getty Images)

訴状で明らかに。驚きの銀行口座の情報改ざんの手口。

 アメリカ・メジャーリーグベースボール(MLB)ロサンゼルス・ドジャースの大谷翔平(Shohei OHTANI)の口座から違法なスポーツ賭博のブローカーに送金されていた事件で、アメリカの連邦司法当局は4月11日、前通訳の水原一平(Ippei MIZUHARA)容疑者を銀行詐欺の容疑で訴追したと発表した。また12日午前、水原氏は法執行機関に出頭し、その身柄が拘束された。

『ジ・アスレチック』によると、利用されたのは大谷が2018年にアメリカに渡った際に開設した口座。水原氏が大谷に成りすまして、銀行情報を改ざんしていたことも明らかになった。

 記者会見を行った連邦検事のマーティン・エストラーダ氏は、大谷の関与はなかったとも明言している。

 この発表を受けて同メディアは、宣誓供述書の内容を詳しくレポートしている。

 水原氏は3度、大谷にこの件がバレる可能性が高まるピンチに遭遇していたことが分かる。

 銀行の記録によると、水原氏がブックメーカーに口座を開設した約1か月後の2021年10月27日まで、2018年に開設された大谷の口座へのアクセスはなかった。

 そして2022年2月22日、水原氏が銀行に電話をして「車のローン」のためと、情報変更を求めたそうだ。しかし、ここで銀行から一度拒否された。

 しかし、そのあと同日に改めて、水原氏は大谷自身だと嘘をついて名乗り、ここで情報改ざんに成功。そしてブックメーカーに送金(この時は合法)することができたそうだ。

 供述書によると、捜査官が今年3月21日にインタビューした水原の声に似ていたたと明かした。また電話の主は大谷とは異なり流暢な英語を話していた。

 銀行記録によると、口座に登録された電話番号は水原氏のもので、口座に添付されたメールアドレスは、水原のペイパルのアカウントに関連付けられた匿名のGmailアカウントになっていた。大谷は別のメールアドレスを使用していることも確認されている。

 ここで、銀行員をはじめ、大谷も(たまに残高をチェックしたいな、と思うなど)ふと誰かが疑問を持てば……。被害は早い段階で食い止められていたはずだった。

 そして昨年、すでに違法ブローカーとの取引を始めていた水原氏は、胴元(ここではマシュー・ボウヤー氏とは明記されていない)に「大谷の一番の友人」である地位を活用し、賭博の負債を膨らませていた。6月27日からは、毎週500ドル(約8万円)の入金が約束されるのであれば、いくら賭けても良いという条件も出されていた。

 胴元は数か月にわたり回収を続けていった。そして11月17日、さらに支払いを求めるメールが、水原氏のもとに届いた。

 そこには「(期限は)金曜日の2時だ。なぜ電話に出ない。私はいまニューポートビーチにいて、(大谷が)犬の散歩をしているのを見かけた。彼と話して、どうしたら連絡を取れるか聞いてもみようと思う。いますぐ電話してくれ」と、ある意味、水原氏に対し恐喝的な行為も記されている。

 これに対し、水原氏がどのように答えたかは、宣誓供述書には書かれていないそうだ。

 単なる脅しだった可能性もある。とはいえ、状況的にも、”終わり”が近づいているのは明らかだったことが伝わってくる。

 一方、大谷の代理人ネズ・バレロ氏、バレロに雇われている会計士、ファイナンシャル・アドバイザーの3人との打ち合わせにも、大谷の通訳として水原氏は同行していた。しかし、その米国サイドの3人は日本語を話せず、コミュニケーションは水原を介したものだった。

 水原氏はこの点を利用。捜査官との面談で、大谷は個人口座について、バレロ氏、会計士、ファイナンシャル・アドバイザーが、給料を受け取る口座に「アクセスできると信じていた」と語った。水原氏に大谷が口座管理をさせたことは一度もないと捜査官に明かしている。

 一方、水原氏はバレロ氏らに対し、その口座はあくまでもプライベート用であり、大谷自身もその口座を監視することを望んでいないと、嘘の通訳をしていたそうだ。

 実際、3人がこの問題の口座にアクセスしたことはなかった。

 2022年10月の面談の際、ファイナンシャル・アドバイザーは「水原から(大谷が)病気で面談に参加できないと述べていた」と明かしている。そして、その会議で水原氏は「大谷が個人口座の内容を『誰にも知られないようにしてほしい』」と伝えていた。

 もしも誰かがふと不審に思い、別の通訳を介し「水原はこう言っていたが」と確認できていれば……。もちろん最も神経質になる金銭の話であり、情報共有は”最低限の人間”に絞りたいところであったはずだが。 

 逆に代理人らにも個人口座はオープンにしていると「信じていた」、というのも大谷らしいところかもしれない。

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 銀行口座の情報改ざんを試みた電話口の“偽大谷”、大谷にバラすぞと迫られた支払いの遅延、そして、まんまと騙されていた会計士、ファイナンシャル・アドンバイザー、代理人……。巧妙な話術と嘘で乗り越え、水原氏は大谷の口座から24億円を引き出し、そして負債63億円まで含まらせる。日本(いや世界か……)スポーツ史上最大と言える”裏切り”を働いていた。

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