フジ第三者委に再反論、「中居⽒は『愕然とした』『驚愕した』と述べている」。「だまし討ち」と代理人弁護士が批判
フジテレビ (C)SAKANOWA
「中居⽒はフジテレビのためになるのであればと考えて、協⼒を承諾した」。守秘義務の解除についても踏み込む。
弁護士5人で構成される元タレント中居正広さんの代理⼈が5月30日、フジ・メディア・ホールディングスの依頼で報告書を発表した第三者委員会に対して、「貴委員会に対する再度の資料開⽰・釈明等要求のご連絡」を送付した。その通知した内容を公開している。
中居さんの性暴力を認定した根拠となる音声データなど証拠の提示を求めたが、5月22日、第三者委は報告書の内容の正統性を強調。それに対して、中居さん代理人は改めて不服を訴え、音声データなどは本人に掲示できるはずであると再度証拠の提出を求めるとともに、報告書内での疑問点について指摘。6月6日までの回答を要求している。
そのなかで今回、中居さんが6時間に及ぶヒアリングに応じながらも、一切報告書に反映されていなかった点について、より具体的に指摘している。
第三者委員会は中居さんに「フジテレビの将来的ガバナンスのためにご協⼒を願えますか」と依頼。そして「中居氏はフジテレビのためになるのであればと考えて、協⼒を承諾した」ということだ。
第三者委員会は「(被害女性と中居氏)二人の密室で何が⾏われたかが直接の調査対象ではなく」、 「前⾜と後⾜が⼤事」と中居⽒の前代理⼈に通知。ところがフタを開けてみると、報告書では、 その“胴体部分(二人が会っていた当日の出来事)”を「本事案」と位置づけ、当事者からの確認や説明もないまま「⼀⽅的に性暴⼒と断定しています」と問題点を指摘している。
「前提条件である調査対象を無断で途中変更しながら、⼗分な検証⼿続も踏まなかったという事実は、⾃由⼼証を逸脱した 『だまし討ち』に等しく、中居⽒は『愕然とした』『驚愕した』と述べています」と、中居さんは一方的な内容になっていたことに失望したということだ。
また「守秘義務の解除」についても踏み込んでいる。
中居さん代理人は第三者委の発表について、「中居⽒と相⼿⽅⼥性との間の守秘義務対象を誤認し、中居⽒と相⼿⽅⼥性との守秘義務の範囲内である秘匿情報を本調査報告書の公表版に無断掲載し、公表しました」と、本来、両者からの許諾を得なければならない二人の間の出来事が、女性サイドから一方的に公開されたこと……しかも報告書に掲載されて公になったことも批判する。
「当事者間の⽰談書において広範な守秘義務条項が存続しているにもかかわらず、解除費⽤の有無や対象範囲を確認せずに、中居⽒が『守秘義務解除に応じなかった態度』を不利益評価の根拠としたことは、貴委員会の守秘義務違反やプライバシー侵害に当たる可能性のある極めて重⼤な問題です」
関連記事>>中居正広さん問題、橋下弁護士が文春の質問状に7500字で論破「フジテレビ第三者委員会の報告書は、中居氏に対する誹謗中傷そのもの」
守秘義務がかなり「広範」に及んでいた事実も明かされている。とはいえ、中居氏の“態度”という主観的な面から(何か法的に明文化されているわけではない、“態度が悪い”というような判断で)、唐突に二人の間の話が公開されたことも問題視している。