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「大きな感謝」サラゴサが香川真司との契約解除を発表。サバデルが新天地の本命か

香川真司。写真:徳原隆元/(C)Takamoto TOKUHARA

スペイン語と日本語で「レアル・サラゴサと選手の合意の上」。

 スペイン2部リーグのレアル・サラゴサは10月2日、MF香川真司と契約解除したと発表した。

 クラブは公式サイトでスペイン語と日本語の両方で報告している。日本語の内容は次の通り。

「香川真司選手との契約解除のお知らせ

 この度香川真司選手との契約について、レアルサラゴサと選手の合意の上、契約を解除することになりました。レアルサラゴサの選手として見せてくれた活躍に対し、大きな感謝の意を表します。また香川真司選手のこれからの活躍をお祈り申し上げます」

 今季就任したルベン・バラハ監督は4-4-2か4-3-3を採用したい方針で、トップ下を主戦場とする香川にはポジションがない状況だった。また香川は2021年6月まで契約を結んでいるものの、クラブからの昨季のパフォーマンスに対する評価は厳しいものだった。そのため、EU外の外国選手枠「2枠」から外れ、スペインリーグでは各クラブの人件費の上限が設定されているため、放出に向けた交渉が続けられてきた。

 国際的な知名度は抜群である香川には、中東から移籍金200万ユーロ(約2億4000万円)以上のオファーが届いていた。さらにドイツ、トルコ、Jリーグなどから関心が寄せられていた。クラブにとっては喉から手が出るほしい金額の条件提示だが、香川が昨年サラゴサを選んだのはスペインでプレーするという夢を優先したから。

 そのため香川は新天地も、あくまでスペインにこだわった。ただし、人件費上限ルールなどがネックになり、なかなか話は進展しなかったという。

 そのため『アス』などスペインメディアによると、サラゴサは来年6月までの年俸約40万ユーロ(約5000万円 ※60万ユーロと報じるメディアも)を保証。もしも新天地での年俸がその額に足りない場合、差額を補填するという条件を提示し、香川サイドも了承した。

 現在のところ、ラージョ・バジェカーノ、日本代表の柴崎岳の所属するCDレガネス、1部リーグのカディスCF、そしてCEサバデルが香川獲得を検討していると言われる。なかでもサバデルのスポーツダイレクターを務めるホセ・マンザネラ氏は香川について、「他クラブと契約している選手について話をすることは好ましくありません。ただし、カガワシンジのプロフィールには、とても興味を持っています。私たちはさまざまな選択肢を考えていますが、彼はそのなかの一人です」と語っている。

 サバデルにはかつて指宿洋史(現・湘南ベルマーレ)が所属し、日本人がオーナーを務めてきたことなど日本と結び付きも深い。ただ今季セグンダB(実質3部)から昇格したチームは予算も限られ、香川に対し年俸10万ユーロ(1200万円)までしか支払えないという。

 香川はサバデルを選ぶのか、それとも――。

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[文:サカノワ編集グループ]

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