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クロップ監督が南野拓実を「かなり良くなった」と褒めた背景とは?リバプールのインサイドハーフで活路

リバプールの南野拓実。※リバプールの公式ツイッター(@LFCJapan @LFC)より

CLミッティラン戦でフル出場、指揮官は『幻の決勝点』には触れずレッズの18番を評価。

[CL GS6節] ミッティラン 1-1 リバプール/2020年12月9日/MCHアリーナ

 リバプールFCのユルゲン・クロップ監督はUEFA欧州チャンピオンズリーグ(CL)のグループステージ(GS)6節・FCミッティラン戦後のフラッシュインタビューで、インサイドハーフとしてフル出場した日本代表MF南野拓実について「前回と比べてかなり良くなった」と賞賛した。

 この試合前にすでにGS突破を決めていたリバプールは、3日前のウォルバーハンプトン・ワンダラーズFC戦(〇4-0)からスタメンを7人変更し、南野も名を連ねた。そして開始1分、ハーフウェイ付近で相手のパスミスをかっさらったモハメド・サラーが、相手GKの股を抜くシュートを決め、幸先良く先制点をもたらした。

 しかしその後はミッティランに押し込まれる。すると59分、PKをアレクサンダー・スコールズに決められて1-1に追い付かれた。

 そして88分にはペナルティエリア内で、サディオ・マネのヘディングの落としに南野が合わせてネットを揺らした。しかしVAR(ビデオ・アシスタント・レフェリー)の確認により、マネのハンドのファウルを取られ、『幻の決勝点』に終わった。

 リバプールはGSを4勝1分1敗の勝ち点13で終えグループDの1位となり、4シーズン連続となるCLベスト16進出を果たしている。

 2試合連続でインサイドハーフとしてプレーしたレッズの18番はクロスから決定機を作り出し、さらに豊富な運動量で動き回ってスペースを突いたりプレスに行ったりするなど印象的なプレーを見せた。

 クロップ監督は南野のプレーを評価した。

「今日は選手を大幅に入れ替えたなか、選手は私たちのプレースタイルに適応してくれました。南野がインサイドハーフとしてプレーするのは、まだ2回目ということを忘れてはいけません。前回プレーした時とはまた異なるゲームでしたが、今回はかなり良くなったと思います」

 ゴールはならなかったものの、日本代表でも武器とする2列目からの飛び出しを見せ、指揮官に起用法のヒントを与えた。相手チームのクオリティも考慮したうえで、クロップ監督は何かしら光明を見出していたようだった。

 南野は今シーズン公式戦13試合(542分)に出場し、3得点・1アシストを記録している。しかしプレミアリーグは6試合、CLは4試合に出場しているものの無得点である。チアゴ・アルカンタラやジェームズ・ミルナーの負傷離脱に伴い、南野がインサイドハーフに入り、3トップを支える役割を担う機会が増えていきそうだ。そのうえで、ゴールも求められていく。

注目記事:南野拓実“幻のゴール”、VARで何が起きた?「オフサイド」→「マネのハンド」

[文:サカノワ編集グループ]

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