奮闘の長谷部誠は負傷交代、鎌田大地まずまず。三好康児の見せ場なし。フランクフルトが今季初勝利、ELでアントワープを下す
フランクフルトの鎌田大地。写真:徳原隆元/(C)Takamoto TOKUHARA
アディショナルタイムのゴンサロPK弾で1-0。
[EL 2節] アントワープ 0-1 フランクフルト/2021年9月30日18:45(日本時間10月1日1:45)/ボサイルスタディオン
ヨーロッパリーグのグループステージ2節、ドイツ・ブンデスリーガのアイントラハト・フランクフルトはアウェーで、ベルギー1部のロイヤル・アントワープFCに1-0の勝利を収めた。
37歳の長谷部誠がリベロで先発復帰し、フランクフルトは開幕時の3バックにシステムを戻した。ただ、当初長谷部はボランチで起用されていただけに、オリバー・グラスナー体制下では初の最終ラインでの起用に。
試合は立ち上がりからフランクフルトがボール保持率で上回るものの、なかなかシュートまで持ち込めない。逆にハイラインの背後を突かれて、カウンターも浴びた。
またホームであるアントワープの選手たちが前半から何度かピンチを招きそうになると倒れて、主審にファウルをアピール。
実際に痛みを伴ったシーンもあったのかもしれないが、いずれもそのあと問題なくプレーしていた。長谷部もナイスタックルで、オーバーラップしてきたDFアウレリオ・ブタからボールをカット。しかしブタは倒れてファウルをアピールし、それには長谷部も“立ち上がれ”とアピールしていた。
とはいえ、フランクフルトの攻撃面の課題も浮き彫りに。持ち上がってもペナルティエリア内にいる人数が一人、二人と限られ、そこが潰されると、得点の匂いが瞬く間に消される。ポルトガル代表FWアンドレ・シウバ退団(→RBライプツィヒ移籍)の穴の大きさが改めて浮き彫りになる。
とりわけこの日先発したオランダ人サム・ラマース、コロンビア代表ラファエル・サントス・ボレは、いずれもプレー精度が低く、何度もチャンスの芽を潰していった。
後半開始から鎌田が投入され、アウェーチームは高い位置で起点を作れるようになる。ハイプレッシャーからのショートカウンターを試みるフランクフルトと、少ないタッチでロングカウンターを狙うアントワープが撃ち合う構図に。
そうしたなか72分、長谷部が負傷で交代に。ふくらはぎを押さえ、腰のあたりも気にしていた。
一方、アントワープも日本代表に選出された三好康児を投入する。
そして迎えた89分、鎌田も絡んだロングキックから、フランクフルトがPKを獲得。これをポルトガル人FWゴンサロ・パシエンシアが決めて、ついにフランクフルトが今季公式戦初勝利を掴んでみせた。
鎌田は少しずつ調子を上げてきているようだが、セットプレーのキッカーを務めないなど、何かしらコンディションにも問題を抱えているのか。一方、長谷部は再び貴重な戦力であることを示し、グラスナー戦術が浸透するまでは出場機会も増えそう。それだけに軽傷であることを願いたい。
一方、アントワープの三好はサイドでフリーでボールを受けようと良いポジションにいたもののボールが入らず。最後は抜けていればビッグチャンスという場面を作ったが、インパクトは残せなかった。
フランクフルトは日本時間10月4日0:30、ブンデスリーガでバイエルン・ミュンヘンと対戦する。
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[文:サカノワ編集グループ]