上田綺世、前田大然、旗手怜央…森保一監督が「ベンチ外」に言及。いずれも2試合連続だが…『序列』崩す力あると突き上げに期待
日本代表の森保一監督。写真:徳原隆元/(C)Takamoto TOKUHARA
オマーン戦では国内組3人と室屋成がメンバー外。
[W杯アジア最終予選 B組 第6戦] オマーン 0-1 日本/2021年11月16日20:00(日本時間17日1:00)/Sultan Qaboos Stadium
カタール・ワールドカップ(W杯)アジア最終予選グループBの第6戦、日本代表がオマーン代表に1-0の勝利を収めた。11月シリーズ連勝の日本は4勝2敗で勝点を「12」に伸ばし、この日、中国代表に引き分けたオーストラリアを抜きグループ2位に浮上した。
今回の日本代表にはアクシデントなども想定し、普段より多い28人が招集された(守田英正はベトナム戦での警告により、オマーン戦出場停止)。
そして上田綺世(鹿島アントラーズ)、前田大然(横浜F・マリノス)、旗手怜央(川崎フロンターレ)の国内組3人が2試合連続でメンバー外だった。また、ベトナム戦では谷口彰悟(川崎)とリハビリ中だった酒井宏樹(浦和レッズ)、オマーン戦では室屋成(ハノーファー96)が外れた。
この「ベンチ外」の選手たちについて質問を受けた森保一監督は試合後の記者会見で、次のように語った。
「代表活動期間中に選手の入れ替えが難しい状況で、様々な渡航制限があるなか、我々の戦う選択肢を増やすため、多くの選手を招集させてもらいました。
ただ単純にアクシデントや想定外が起きた時に入れ替えるサポートの選手とは考えていません。ベトナム戦、オマーン戦でメンバーに入れなかった選手、サポートに回った選手も、戦い方の選択肢として、日本を代表としてアジア最終予選を戦っていくだけの力があると招集させてもらっています」
いつでもこのチームに加わってプレーできるだけの能力はいずれも備えている。指揮官はそのように強調する。
「所属チームでも存在感を示すことで、いつでも日本代表のメンバーに入りプレーできる力があると評価しています。短く限られた練習時間しかありませんが、これまで作ってきたチーム作りの中での序列を崩してもらうということを、新しく加わってくれた選手たちのプレーから見ていました。
そこでメンバーに入れなかった選手はもちろんいますが、彼らの力と将来の伸びしろがもっともっとあると評価してメンバーに加わってもらっています」
今回は後半開始から三笘薫が抜擢され、それに応えて伊東純也の決勝点をアシストした。ポジションによっては、少しずつ「序列」が崩れる傾向は見られる。
「今回出場できなかった選手たちにとっては悔しい思いしかしなかったかもしれませんが、私自身は代表活動で、試合に出られる選手、ベンチに入る選手、サポートに回る選手、試合に出ても出られなくても、この経験があって、必ず成長につながると確信を持って招集しています。この厳しいアジア最終予選のチームメンバーとして戦ったことが今後の成長につながると信じ願っています」
森保監督はそのように、彼らの突き上げを期待していた。また「ニュートラル」に、ポジション争いも見ていくとも口にしていた。
少しずつだが、確実にチーム内での変化は起きている。24歳の三笘の躍動は、その流れを推進させるパフォーマンスとなった。
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[文:塚越始]