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ジェフ千葉、オシム氏からの最後のメッセージ「いい仕事をするためには、いい相棒を見つける必要がある」「大事なのは頭を使うこと」

千葉時代(当時:ジェフ市原)のオシム監督。写真提供:ジェフユナイテッド市原・千葉

佐藤勇人CUOとの昨年のインタビューを引用。「ジェフはジェフ」「ぼやぼやしていると…」

 J2リーグのジェフユナイテッド市原・千葉は5月2日、2003年から2006年途中までの約3年半にわたり監督を務めたイビチャ・オシム氏の訃報に接して哀悼の意を表した。

 オシム氏は1941年5月6日生まれ、ボスニア・ヘルツェゴビナ出身。監督として、ジェリェズニチャル、ユーゴスラビア代表、パルチザン・ベオグラード、パナシナイコス、シュタム・グラーツ、ジェフユナイテッド市原・千葉、日本代表を率いてきた。

 Jリーグ通算49勝35分22敗。2005年、ヤマザキナビスコカップ(現・ルヴァンカップ)優勝。

 クラブは昨年、30周年記念事業として佐藤勇人CUOのインタビューに応じたオシム氏の言葉を引用し、「私たちがオシム氏からいただいた最後の言葉です」として紹介している。

  日本の皆さん一人ひとりにあいさつしたいが、 日本は人口が多すぎる。よろしくといっているうちに舌が伸びてしまうかもしれない。

 ジェフはジェフだ。本来はJ1にいるのがふさわしいチームだ。どうしたらそこに戻れるのか、考えなければ。そのためには、チーム経費をできるだけ少なく、チームのクオリティをできるだけ高くしなければならないが、両立は簡単ではない。

 ぼやぼやしていると、給料の高いチームに移りたいと言い出す選手が出てくるかもしれない。残念ながら、サッカー界全体がお金に買われてしまったような状態だ。サッカー界が大地から離れて、ふわふわ浮き上がっている状態なのが心配だ。

 サッカーで勝つにはお金がかかるようになってきている。しかし大半のチームにはそんなに資金はない。よいアイデアを実行するにも先立つものが必要だ。

 しかし、そこで大切なことは、どんなポストに就いていても、明日の世界がどうなるのかを常に考えて備えることだ。

 過去のことは過去にすぎない。

 くよくよしても仕方がない。しかし、明日のことを考える時に、過去の失敗の例は役に立つことがある。

 特にサッカーのレベルアップを目指す時にはそうだ。

 サッカーには金がかかるようになった。日本のサッカー界も同じだ。そう感じるだろう。

 この前のオリンピックも、そのための国際会議も、莫大なお金が使われた。使ったお金は返さなければならない。そのためには稼がなければ。大事なのはアイデアを出すことだ。頭を使うことだ。

 様々なアイデアを出すことが革新につながる。もちろん全部のアイデアが採用されるわけではないが、未来を予測して、それに見合ったアイデアを出すことが大切だ。一歩一歩、 進んでいくしかない。

「(佐藤氏から『ブラボーと言ってください』)ブラボー。ありがとう。いい仕事をするためには、誰かいい相棒を見つける必要がある。何人かでアイデアを出し合えば、一人よりももっといいアイデアが出てくる。勇人と話せて良かったよ。元気そうで良かった。もし監督が必要ならここにいるぞ。選手がほしいなら言ってくれ。みんなによろしく! じゃあまた、 チャオ!バイバイ!」

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