【G大阪】ファン・アラーノが加入記者会見「逆境は好き」「ビッグクラブをもう一度立ち上がらせる力に」。鹿島での2年半についても語る「苦しいなか、みんなで戦い、一緒に生活をしてきました」
ファン・アラーノ。(C)GAMBA OSAKA/写真提供:ガンバ大阪
志向する片野坂監督のポゼッションサッカー、「自分のスタイルに合う」。
J1リーグ鹿島アントラーズからガンバ大阪に完全移籍で加入したブラジル人MFファン・アラーノ(JUAN ALANO)が8月3日、オンラインによる記者会見を行い、新天地での決意を語った。
片野坂知宏監督の就任1年目、様々な改革に着手するなか、しかしチームはリーグ15位と厳しい戦いを強いられている。そこで、この高度なテクニックを武器とする攻撃的ミッドフィルダーが、重要なピースとして新たに加わった。
なぜG大阪なのか? アラーノは第一印象がとても良かったと語る。
「来日1年目、G大阪のチーム、そしてスタジアムの雰囲気がとても良くて感動したのを今でも覚えています。こうしたビッグクラブでプレーしたい気持ちがありました。このチャンスを生かすために、しっかり仕事をしなければいけないと思っています」
現在2位チームからの移籍である。ただG大阪からオファーが届き、チームの力になりたい――そう気持ちが奮い立たされたと明かす。
「プロサッカー選手である以上、決断しなければいけないタイミングがあります。ガンバはビッグクラブだと感じていましたし、いただいたこのチャンスを生かしたいと思いました。ビッグクラブをもう一度立ち上がらせる力になりたい、チームメイトのためにも力になりたいです」
そして来月26歳の誕生日を迎えるアラーノは、「逆境に向かっていくのは好き。そういったチャレンジは嫌いではありません。一つひとつ目標を達成していく状況にあり、そこは僕自身ワクワクしています」と、笑顔を浮かべた。
2日間チームの練習に臨んできた。現在はいろいろなポジションでプレーし、チームメイトの特徴なども把握しつつあると言う。
「ここ2日間トレーニングさせてもらい、チームのサッカーが明確で、オフェンシブにボールを握ろうとするスタイルを実感できています。攻撃に入るところで、自分のスタイルに合うと思います。オフェンシブな選手なので、ゴールやアシストなど、スペースが見えれば顔を出して仕事をしていきたいです。もちちろんディフェンシブなところでも貢献したいきます」
またウェリトン・シウバとはブラジルのインテル・ナシオナル時代にチームメイトだった。
「彼が日本に来る際、いろいろな話をしましたが、今回はガンバの雰囲気を伝えてもらいました。ガンバに携わる人たちみんなが優しくてすごくいい雰囲気だよと言ってくれました」
そして、来日したのが2020年だった。全く未知なる日本に到着した直後、コロナ禍に見舞われた。そうしたなか戦ってきた2年半、鹿島への“感謝”を次のように語っていた。
「鹿島アントラーズは、自分にとって日本でプレーした最初の大事なクラブ。鹿島が自分を実らせ、成長させてくれました。来た直後に日本はコロナですごく大変な状況になり、僕自身も一人で過ごす時間が多く、家族の顔を見ることもできませんでした。
その苦しいなか、みんなで戦い、一緒に生活をしてきました。そのように彼らと乗り越え、自分にとっても大事な時間になりました。そこで得た経験を、今回ガンバに還元し、みんなの力になりたいです」
日本国内での移籍決断――。そこに強い覚悟も感じられる。
ファン・アラーノのJリーグでの新たな挑戦が始まる。
◎ファン・アラーノ
1996年9月2日生まれ、ブラジル出身。172センチ・69キロ。SCインテルナシオナル ― コリチーバFC ― 鹿島アントラーズ ― G大阪。通算成績はJ1リーグ68試合・8得点(今季12試合・1得点)、リーグカップ10試合・1得点、天皇杯5試合・0得点。AFCアジアチャンピオンズリーグ(ACL)1試合・0得点。
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