「正直、今の浦和レッズでは優勝できない」リカルド・ロドリゲス監督が最後の記者会見で本音吐露
浦和のリカルド・ロドリゲス監督。写真:徳原隆元/(C)Takamoto TOKUHARA
リーグ優勝を目標に掲げたが、「期待値の設定ミス」「それにより監督と選手たちが代償を払うことに」。
[J1 34節] 浦和 1–1 福岡/2022年11月5日14:00/埼玉スタジアム
J1リーグ最終34節、今季限りでの退任が決定している浦和レッズのリカルド・ロドリゲス監督がアビスパ福岡戦後の記者会見で、「ゴール裏のサポーターがほとんど帰ってしまっていたが、その光景を見てどう思ったか」という問いを受けると、リーグ9位という結果を受けて本音を吐露した。
「(ゴール裏の中央にサポーターが)いなかったことは見ています。全員を納得、満足させることはできないのかなと思います。私を批判するグループがあるのは理解しています。それを受け止めることも大事で、私がまずその責任を負う立場にいます」
すると指揮官は「今の浦和レッズではタイトルを獲れない」とも言った。
「このクラブが掲げた期待値が非常に大きいことは分かっています。その掲げたものが、結局のところ監督、そして選手たちの代償を払う形になってしまったと思います。正直なところ、浦和レッズがいまタイトルを獲れるかと言うと、そう思いません。
タイトルを獲るために必要なプロセスがあった先に、優勝はあります。狙ううえで、どのように進めていけたか、始められたか。そこをもう一度振り返らなければいけません」
指揮官は何度か今季の補強と戦力について、開幕後など一時期FWが高卒ルーキーの木原励しかいない状況も続き、それではそもそも優勝を狙える戦力ではなかったと指摘していた。
スタイルを確立している首位の横浜F・マリノスとは23ポイント差、2位の川崎フロンターレとは21ポイント差をつけられた。7勝、8勝分の大きな差である。
「その差をどのように埋めていくのか、それは果たされていません。どのように縮めていくのかを分析し、それを遂行しなければいけません。しかし、その分析が正しくできていなかった。もちろん掲げるにあたり、私もそこにいて、自分を含めての大きなプロとしてのミスでした。期待値の設定がよくなかったと思います」
そのように浦和の強化を司るフットボール本部が掲げられて、そこで設定された「3年計画」、リカルド体制2年でのリーグ制覇の“プラン”には無理があったのではないかと指摘していた。それもプロセスとして現実を受け止めて、今後に生かさなければいけない。そのようにリカルド・ロドリゲス監督はクラブの問題点についても見解を示していた。
[取材・文:塚越始]
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