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J1全18チーム、仕上がり度総チェック! 柏、C大阪、磐田に「A」評価。川崎、G大阪に不安!? 2018年の注目選手は――

J1リーグの2018シーズンが2月23日、開幕!写真:早草紀子/(C)Noriko HAYAKUSA

ACL仕様の柏は球際に強く、息もぴったり。鹿島はユーティリティの安西が新たな武器に。

 J1リーグの2018シーズンが2月23日のサガン鳥栖対ヴィッセル神戸の一戦で開幕する。これまでの調整やすでに始まっているアジアチャンピオンズリーグ(ACL)やプレシーズンマッチの戦いぶりなどから、18チームの仕上がり具合をチェックして、新シーズンを展望したい。

 ACL組4チームはすでに2週間で2試合、本気モードの試合をしており、そのコンディション的なアドバンテージを生かしたいところ。また、J開幕に向けてしっかり準備をしてきたチームは、まずこれまでのキャンプの成果をぶつけるとき。ワールドカップ中断期まで試合が立て続けにあるだけに、勢いに乗れるかどうか、調子が悪ければすぐに修正やてこ入れをできるかがポイントになる。

 まず、チームの仕上がりがとにかく早いのが、柏レイソルだ。下平隆宏監督は1月30日のACLプレーオフのムアントン・ユナイテッド戦に向けて「まず全力を尽くす」と語っていた通り、立ち上げから戦術的に固めていった。ムアントン・ユナイテッドに快勝を収めて、その後のACL本戦のグループステージはまだ1分1敗と未勝利だが、球際の強さやボール奪取からの呼吸など、すでに高いレベルにある。一方、メンバーを固定している感があり、スタートダッシュに成功しても、それを維持できるか。

 同様にC大阪もチーム状態はいい。技術の高い選手たちがハードワークを怠らないという点で、今季も大崩れはしなさそうだ。清武弘嗣が2月18日の練習後に右腓腹筋筋損傷で全治6週間と診断された。連戦の続くこの時期の新背番号10の離脱は確かに痛いが、「努力する選手を、全力でサポートするのが私の役目」と語るユン・ジョンファン監督にとって腕の見せ所。こうした事態で、むしろ新たなスターを見出す可能性もある。あとは夏、好調をキープすれば杉本健勇の海外移籍が現実味を増すだけに、補強なども視野に入れたい。ワールドカップ後、韓国代表監督としてのオファーが指揮官に届く可能性もあるか?

 内田篤人の7年半ぶりの復帰で注目度の増す鹿島アントラーズは、しっかりチーム状態を上げてきた。安西幸輝が両サイドバック&サイドハーフに適応するなど早くも貴重なユーティリティぶりを発揮。2年ぶりの安部裕葵がブレイクの予感を漂わす。ただ金崎夢生が何度か小さな故障で離脱し、新エース候補の元ブラジル代表FWレアンドロは左膝じん帯損傷で全治3か月と診断された。全体の選手のレベルは高く、ポジションのバランスは良い。ただ攻撃面の上積みができずにいる印象はある。

 ACL組のうち、川崎フロンターレだけがなかなかチームパフォーマンスを上げらずにいる。基本的にエンジンの掛かりが遅く、春先から急激に調子を上げる傾向にあるとはいえ、大久保嘉人の復帰した攻撃陣はまだ手探りの状態が続いている。昨季のようにスイッチが入ったあとは魅力的なアタックを見せるはずだが、豪華攻撃陣が噛み合わず低迷した2008年の二の舞は避けたいか(猛追しリーグ2位で終えているが……)。どちらに転ぶのか、早くも岐路に立たされている。

 戦い方が楽しみなのが、コンサドーレ札幌、FC東京、G大阪、V・ファーレン長崎の4チームだ。

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