Jリーガーが友達を紹介!
【Jの輪】下平匠のサッカー人生に欠かせぬ友、長谷川悠と伊藤翔
下平匠(ジェフユナイテッド市原・千葉/DF)
千葉を昇格させて、来年、鹿島の翔と対戦する
大宮で最初に交わした「鏡越しの会話」。
ハセ(長谷川悠)とは2012年から13年まで、大宮アルディージャでチームメイトでした。
僕にとってもガンバ大阪からの初めての移籍で、大宮の選手のこともあまり知らず、ハセのことは名前は知っていたけれど、アンダー世代(ユースなど日本代表や地域選抜)でも繋がりという繋がりはありませんでした。
よく覚えているのが、初めて大宮のクラブハウスで一緒になった時のことです。
お互いに人見知りで、2台のランニングマシンの前方に鏡があり、その鏡越しで会話をしていました(笑)。仲が良くなってから、「あの時は、変やったな」と、二人で笑って振り返っていました。
年齢が近く、家も近所で試合後、よく食事へ行き、サッカーやプライベートのこともいろいろ話しました。それにハセは人の面倒見がよく、後輩からも慕われていました。
二人とも甘いモノが好きで、遠征では、たい焼きを買ったりもして。あとチョ・ヨンチョル(アルビレックス新潟)や渡部大輔(大宮)、同世代が集まって一緒にいる時間が長かったです。それに嫁同士も仲がよく、家族ぐるみの付き合いもしていました。
つい最近も連絡を取りました。サッカーではなくて服の話でしたけれど(笑)。大袈裟かもしれませんが、僕の人生の中で、かなり仲の良い一人です。
ハセは高さのみならず、足元の技術がしっかりしていて、ボールも収まるので前線に居てくれて本当に助かります。それに最後の最後にスライディングをして一番危険なコースを体を張って切ってくれる。「チームを助けてくれる選手」でした。
(長谷川選手は下平選手のことを「あんなに巧いサイドバックは見たことがない」と言っていましたが?)それは良く言いすぎ(笑)。僕が顔を上げると、必ず動き出してくれて、自然とタイミングが取りやすいフォワードでした。
大宮での2年間は、ハセとホットラインを築けて、自分自身もたくさんの試合に出場できて、良い思い出しかありません。
昨年の夏、千葉に期限付き移籍する前にJ2リーグについて聞き、今回完全移籍する時もそう伝えました。
「お互いに試合に出ること、必要としてくれるチームに行くことが一番」という話しました。こればかりは時の運もあるけれど、どこかのチームでまた一緒にやれたら、きっと楽しいでしょうね。
すべてのプレーが平均点以上。横浜FMから鹿島に移籍した伊藤へ。
(つなぐ友人は)伊藤翔でお願いします。
2014年に同じタイミングで横浜F・マリノスに加入して、同じタイミングで完全移籍することになり、プライベートはそこまでではないけれど、ピッチの上で本当に“息が合う”やりやすい選手でした。
同い年でもあり、それだけに天皇杯(97回大会)の決勝で負けてしまった時は悔し、残念でした。
翔は自分自身に対してストイックで、必要とする体のケアに余念がない。だから大きなケガでの離脱が少ない。今シーズンから鹿島アントラーズに移籍しただけに、さらに頑張ってほしいです。
すべてのプレーが平均点以上です。めちゃくちゃ背が大きいというわけではないけれど、体が強く、相手に当てられてもブレない。シュートも上手い。
昨シーズンは公式戦17ゴール(リーグ8得点、ルヴァンカップ8得点、天皇杯1得点)を取っている。この歳でアジアチャンピオンのクラブに行けるということは、そう簡単なことではないので羨ましい(笑)。ACLで活躍する姿も楽しみにしています。
千葉が来季J1に昇格すれば、鹿島と、翔と対戦できます。僕も刺激を受けながら、離れているけれど切磋琢磨し合っていければと思います。
取材・文:石田達也
text by Tatsuya ISHIDA
イラスト
PROFILE 茉莉香 MARIKA
イラストレーター・デザイナー。インスタグラムのアカウントは marika22_10。多摩美術大学グラフィックデザイン学科卒業。主にサッカー・
プロフィール
※2019年2月8日現在時点の情報
しもひら・たくみ/1988年10月16日生まれ、大阪府箕面市出身。178センチ・68キロ。TSK粟生SC―ガンバ大阪ジュニアユース―ガンバ大阪ユース―ガンバ大阪―大宮アルディージャ―横浜F・マリノス―ジェフユナイテッド市原・千葉。昨季J2・14試合0得点、J1通算218試合6得点、J2通算14試合2得点。
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