【Ｊの輪】髙萩洋次郎「一緒にやれたら面白い」、CF興梠慎三＋シャドー柏木陽介とコンビ

もう一度、一緒にプレーしてみたい選手は？ 僕は久保竜彦さん。

（髙萩選手は興梠選手とＢ級指導者ライセンス講習会で“友達”になったと？）その通りです（笑）。これまで会った時にあいさつをする程度で、それほど親密な関係ではありませんでしたが、講習会は合宿形式だったこともあり、寝る時以外はお風呂も食事も共に行動していて親しくなりました。

　そこで彼の指導者になりたいという強い意志や将来をしっかり考えていることを感じ取りました。シンプルに「俺は将来、監督になりたい」とはっきり答えていました。僕の場合は、そこまで具体的ではなく、違う目線でサッカーを学ぶ必要を感じ、それがセカンドキャリアにつながると思いライセンスを取得しようと考えています。

（興梠選手について）どうやって得点を取るかを常に考えている選手。「自分はボールを出してくれる選手がいて生きるタイプ。そういう選手がいなければ生きない」と言っていたので、味方のパスや動き出しにこだわっていた。こだわっていたからこそ９年連続二桁得点につながったと思います。

　得点を奪うところが目立ちますがボールが収まり、パスを散らすこと、そこから仕留めるところ、フィニッシュも冷静で何でもできます。敵に回すと嫌なタイプです。

（髙萩選手は「一緒にプレーしてみたかったリストの一番手」と評していましたよ）それは嬉しいですね（笑）。パスの出し手とすれば、あれだけ良い動き出しをしてくれる選手がいれば幾らでもアシストできたと思いますよ。

（興梠選手から「ミシャを知る洋次郎、俺が札幌に来たのは正解だと思うか？お前ならどうする？」とメッセージがありました）試されているみたいで嫌ですね（笑）（※取材時はFC東京在籍時）。正解でもあるし、安パイでもあるのかなとも思います。

　彼の中でミハイロ・ペトロヴィッチ監督のため、もう一度プレーしたい想い、選手生活が終わりに向かうなか、どういうキャリアにするのか、天秤にかけていたと感じます。彼は浦和のサポーターに対しても、札幌のサポーターに対しても、失礼になってはいけないと言っていましたし「今は札幌の選手として札幌のためにプレーする」と。選手としてプレーすること、そして信頼する監督の下でプレーする意味では正解だと思っています。

（では友人をご紹介ください）柏木陽介選手です。

　嘘をつけないタイプで、直ぐ顔に出ますね。誰とでも仲良くなれて、気遣いができる。あと子ども好き。ウチの子もですが、会った時には「陽介、陽介」と言って、いつも遊んでくれます。

　広島ユース時代に僕がひと足早くトップチームに昇格して、一緒にプレーする機会はあまりなかったのですが、陽介が浦和にいく２年前は360日ぐらい一緒にいましたね。その頃はサッカーの話は全くしていなくて、ふざけた話ばかり（笑）。

　選手としての陽介は、ボールを持った時は目立ちますが運動量も豊富で、どこにでも顔を出し決定的なパスを出す。なおかつセットプレーでも得点が取れる。僕よりもゴールに近いイメージ。相手は掴みづらいし、味方にとってはボールを預けやすい。お互いイメージの共有ができていました。サッカーでも気遣いができる選手ですね（笑）。

　J3の岐阜で戦う決意は伝わり、ただ、もっと上のカテゴリーで再びプレーするところも見たいです。

（柏木選手に伝えたいことは？）また一緒にプレーしたいです。慎三がワントップで、陽介と僕のシャドーでやれたら面白い。陽介には、もう一度、一緒にプレーしてみたい選手を聞いてみたいです。ちなみに僕は久保竜彦さん。引退間際でしたが動き出しが抜群だし、どんなパスでも反応してくれる。慎三もそういうタイプですね。陽介がどんな選手を挙げるのか楽しみです。

　最後に。サカノワさん、慎三に「監督になったらコーチとして雇って欲しい」と伝えておいてください（笑）。

[取材・文：石田達也]

◎イラスト
PROFILE 茉莉香 MARIKA イラストレーター・デザイナー。インスタグラムのアカウントは marika22_10。多摩美術大学グラフィックデザイン学科卒業。主にサッカー・フットサル選手のイラストや、スポーツウェアのデザインを制作。また日本のサッカーファンを代表して、FIFA Global Fan Movement メンバーとして活動中。

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